LISA SOMEDA

Spring has come! (6)

そしてやっと70コマ

 

数点ずつ毎日スキャン、というコツコツ作戦で、08年春の撮影分、113点中、70点スキャン終了。残り1/3ほど。

スキャンに40分、そのあとの保存にいやに時間がかかる。HDDの残量が少ないからだろうか…。

暑い夏にスキャニング三昧。
せめてもうちょっと涼しくなってくれないかなぁ…

運動方向

 

2008年春のフィルムを再スキャンするところからはじめようと思う。

計113コマ。

ディテール、時間性という要素で認識していたけれど、ここで、被写体の運動方向という要素が浮上する。

よし、買い出しから戻ったら作業をはじめよう。

スキャン終了

 

およそ二日と半日。130コマ弱のスキャニングを終える。

端を切り落とすのがもったいないくらい、たくさん「ひと」が写っている。

画面に写るひとびとが、それぞれがそれぞれに、それぞれの時間を生きていて、それらが「ひとつ」に集約されずに、まんまばらばらな感じ、が好きなん。

現場では時間との勝負だから、ミスのないようにと淡々と撮影を進めているのだけれど、たまに‘瞬間’を感じさせるコマに出会うのが面白い。

たぶん、これから後の手を動かす作業のなかで写真と向き合いながら、自分自身がいちばん多くを学ぶのだと思う。

stillとmovie

 

2週間強の期限をきった作業に入る。scaningはルーティンワークだから、意識が手先と別のところを彷徨う。

先日、液晶絵画という展覧会を見たことも手伝って、《時間軸》ということをぼんやり考えていた。stillとmovieの境界線上にあって、その両者の差異を意識させる作品がおもしろかった。

scan

 

scanの作業をしていて、走査、ということを考える。カメラを水平方向にスライドさせるRIVERSIDEの撮影は、走査なんだと思う。

なんとなく、まとまったひとつの大きなものを構成するというスタンスではない、というところが、立ち止まっているところでもあって、あぁ、わたしは風景をscanしているんだな、と思った。

08S

 

昨日、RIVERSIDEの続編を撮る。

ちょうど、まえに撮った川の上流に川幅が一定で撮れそうな範囲があったのだけれど、景観自体の印象が薄く、保留にしてありました。桜がうわっているようだということはわかっていたので、ロケハンをし、けっこう長いスパンにわたって桜が植わっていることがわかったので、撮影候補に上がってきました。

4月に入ってから、桜の開花とともにテスト撮影をしてみると、点景として写るひとの往来がおもしろく、今回は景観よりもひとやひとの営みを中心に構成しようと考えています。

前作を顧みて、つなぐことによって生まれる時間的な要素と、景観的特徴と、ひとの営みという風俗的要素が、作品を支える柱になっているんじゃないかな、と思っています。今作からは、それぞれの要素を意識的にとらえていこうと思っていて、今回は、風俗的要素に重心を置いて撮ってみました。

もう少し日が長くなると、日が暮れて、街をくるむ色がどんどんかわっていく様子を撮ってみたいな、と思っています。

体力に少し不安があったので、4年ぶりの本番撮影を終えて少しほっとしている、というのが本音。