自分の制作ではない撮影のしごと、考えるところが多い。
写真の仕事は、ほかの仕事と違って、自分の作品に傷をつけたくないから、絶対に下手できないというプレッシャーが強い…ということを実感する。
自分が、これは作品、これはcommercial、と分けていても、ひとは、そうは見ない。
今回の仕事は、先方の社長さんが、わたしがcommercialの人間ではないことを承知のうえで、それでも依頼してくださった。
その気持ちに、真摯にこたえたい、と思う。
自分のなかでのいくばくかの葛藤を抱えながら、貴重な晴れ、ロケハンにでかける。
わたしはcommercialを否定はしない。受けたオーダーの中で自分の表現とのバランスをいかにとるか、というせめぎあいも経験してみようと思う。もしかしたら、商業写真ではない人間が、そのせめぎあいの中からなにかを探るほうが、おもしろいものが生まれるかもしれない。
この夏は、また川を撮ります。
忙しさにかまけてそこを譲ったら、うちは終わりや。
ふんばりどころやな。