大雨のなか、春に書いた原稿の初校が戻って来た。

今まで、アルバイトで父の原稿のチェックをしたことはあったけれど、初校の見慣れない体裁に少し戸惑う。

大それた思惑のある作品をつくっているわけではないから、文章を書くこと、少し躊躇もあったのだけれど、活字になることで、少し遠くなって、これが本になったら、ずっと遠くなることは想像に難くない。

先日、雨のなか、先輩と話していた。
わたしは写真家はそもそもいかがわしいもので、ジャズメンのようなもんだと思う。そして、むしろいかがわしいほうが、おもしろいことができるんじゃないかと思っている。

野に放たれて、たくましく生き延びながら写真を撮らんと、撮り続けんとあかん。というのがわたしの勘。そして、わたしは自分の勘を信じている。