夕暮れどき、きちんと「いちにち」を見送ることができると、嬉しくなる。
気がつくとそとが暗くなっていたというのは、哀しい。
どんどん暗くなっていって、街に灯がともっていく、その時間のうつろいを、両の手のあいだに封じ込めたい。と、思うのです。
見てみたい。とか、つくりたいという、キラキラした気持ちがあるときは大丈夫。
で、想定しているのは、冊子。
美術手帖のインタビューでも、日本の作家の海外進出がすすまない理由として、作品が書籍になっていないということが挙げられていた。
ま、「進出」なんてどうでもええんやけど。
おもしろいもんをつくって、それを他人と共有するのに、冊子として流通するというのは、すごく良いと思うんだ。たいそうなもんとして、じゃなく、ひとの生活に入り込めるし。
あとは、めぐりあう機会の問題で、展覧会するのと、写真集をつくるのと、どちらが多くひとにめぐりあうやろか?ってところ。
ほんで、ひらく、めくる、とじる、もどる、といった操作が、
映像よりも自由なかたちで、見るひとにゆだねられてる。
「見る」方法を、ぽーんと相手にゆだねているというところが、おおらかでいいやん。