さきおととい、夢のなかのわたしはあまりに幸せだった。
夢の中に置いてこればよかったものを、
幸せをぎゅっとつかんだまま目覚めたものだから、
かえって朝がつらかった。
今年いちばんの底にいる。
いつもの交差点で、信号の赤をぼんやり見上げながら、
決して言語化してはならない気もちに、4つの文字をあてがった。
もう思春期でもないんだから、と自分を諌めてみたけれど、
どうにも気もちが持ち上がらない。
こういうときは、歩くに限る。
撮影と称して歩くことで、
わたしはどれだけ救われてきたことか。
今年いちばんの底にいる。