LISA SOMEDA

編集 (2)

リズム

 

作品とはまた別で、まとまった量の写真を編集する機会をいただいた。

複数の写真が配置されることによってうみだされるリズム、とか、仮構される、時間性、空間性。作業をしているうちに、だんだんそういうことが気になってきた。

実際にはまったく脈絡のない写真でも、並べると、それぞれの文脈とはまったく別の、あたらしい意味がうまれたりする。

おもしろいのだけれど、おそろしい、とも思う。

描き出す

 

というのは、スナップにおいては、あまり本質的ではないんじゃないか、と思う。

編集の力で何らかのテーマを「描き出す」ことはできても、スナップそのもので「描き出す」というのは、違うんじゃないかな、と。描き出すというより、結果として浮かび上がる、のほうが正しい気がする。

スナップにテーマだてをすることに違和感を感じているのは、そういったところ。

その場その場で被写体ととり結ぶ関係によって、アドリブで対応し続けることが、スナップの醍醐味だと思っている。

被写体や光との出会いによって、自分自身のものの見方そのものが更新されていくのが、ここちよい。そういう可能性に対して最大限身をひらきながらスナップを撮り続けるには、先にテーマだてをすることは無理なのだと思う。

絵画とか、美術作品の制作とは、根本的に方法論が違うんじゃないか、ということを考えていました。