Posts about Tag: デザイン ---> 3

ただの道具ではない。

ようやくDICのカラーガイドを入手する。

いや、お金を払えば誰でも簡単に買えるものだし、入手しようと思えばいつでもできた。
仕事の内容的に、そろそろ入手してもいいのではないか、と、
ようやく思えたというほうが正確かもしれない。

思えば12年前からずっと欲しかったのだ。
もっと言えば、ポスターのデザインがしたいというのが12年前の夢で、わたしにとって、色指定のためにひっつけるカラーチップは、その仕事を象徴するとても素敵でキラキラしたものだった。だから、DICのカラーガイドは、わたしにとって、ただの道具ではない。デザインに携わるという夢そのものなんだと思う。とても遠いところからデザインの世界に憧れていたあの頃のキラキラした気持ちが、この小さいチップにぎゅぅっと詰まっている。

近づいてみたら、その世界は決してキラキラしているだけではなかったし、むしろ実際は泥臭くて地味な作業の積み重ねなのだけれど、それでも憧れてるだけではわからなかったものづくりの醍醐味に触れられて、結果オーライ。憧れと現実は違ったけれど、それでもやっぱり好きでいられたし、こっちの世界に来て良かったと思う。

ずっしり重いカラーガイドをめくりながら、
あの頃見上げていた山の、裾野くらいには辿り着いたのかなぁ…なんて。

さて、このカラーガイド。
最初は「こんなにたくさん!」と感激したのだけれど、
いざ、作業に入ると欲しい色にばっちり同じ発色のインクなんて見つからない。
欲しいのは、このチップとこのチップの間くらいの色…というように、のっけから難儀する。

写真でも色でいちばん苦労するけれど、ほんとうに色って難しい。

特色どうしを重ねたらどんな色になるのか、とか、
いろいろ知りたいこと、見てみたいことがたくさん。
そこらへん、まずは実験かなぁ。

やってみんとわからんことだらけやけど、だからこそ、
ものをつくるのは楽しいんやと思う。

台風のそなえ

台風が来るから、と、母屋の奥さんが声をかけてくださる。
台風対策なんてしたことがなかったら、
「なにしたら良いんでしょうかね?」と尋ねたら、
母屋は網戸をはずして、2階のベランダの植木鉢は部屋に入れた、とのこと。

そっか。

早速、部屋にブルーシートをひき、ベランダの鉢植えを部屋に運ぶ。

「寂しいとグリーンって増えるんだよね。」
と、何気なく言ったことがあるけれど、知らないあいだに鉢は15個に増えていた。
どうりでベランダが手狭なわけだ。
全部運び入れたら、部屋の一角がさながらジャングルのよう。
網戸をはずして、風で飛びそうなものは、ひととおり部屋の中に入れてしまう。

話しが終るころ、部屋中に散乱しているインクの染みのついた紙を見て、
母屋の奥さんが怪訝な顔。

「それなに?」

「あ、デザインに使おうと思って…。」

インクのしずく跡のイメージが必要で、ソフトをこねくりまわすよりも、実際のインクでつくったほうがリアルだろう、と思って、プリンタの替えインクを、紙にポツリポツリやっていたら、「バランスの良いしずく跡がほしいなぁ」が「もっと威勢の良いのが欲しい!」と、だんだん盛り上がって、ついには椅子に乗って高所から滴下。そうやって、インクを滴下しまくった紙を乾かしていたところに、母屋の奥さんはやってきた。そりゃ気持ち悪かったろうと思う。

なんでもかんでもPCで済ませようとすると、こじんまりしたものができあがってしまう、というのが最近の反省点。でも手でモノをいじると、必要以上に盛り上がってしまう。

烏丸通り1ブロック分のこと。

晴れてはいたものの、かなり霞んでいたから、撮影は早い段階で断念し、もう一度見ておこうと思った、入江マキさんの個展に向かう。グリーンから青を通り越して紫までの色が印象に残る。

見たそばからはかなく消えゆく夢をたぐりよせるようなこと。
つじつまをあわせたり、輪郭を確定したとたんに崩壊するような世界を、そのまますくうようなこと。

そのあと、芸術センターで開催されているdual pointで、はじめてまともに高木正勝さんの映像を見て、しばらく動けなくなった。何ループくらい見ていただろう。映像でしかつくれない質感。

それから、cococn karasumaで開催されているNY TDC展まで足を運んでみたものの、作品の良し悪しより、展示物の状態の悪さが、気にかかった。

烏丸通り1ブロック分のこと。

ARCHIVES

ALL (560)

TAG

SEARCH