ちょうど読んでいた本の中に、ルネサンス期の画家が三次元の世界を二次元平面にマッピングするために、格子状の透明な膜を用いていた、という記述を見つけた。

 ところで、アルベルティはまた、絵画を「ヴェール」になぞらえてもいる。いみじくもアルブレヒト・デューラー(一四七一−一五二八)が木版画(図1-1)に残しているように、このヴェールは、窓のフレームに張られた格子(グリッド)状の透明な膜のようなもので、三次元の世界を二次元平面にマッピングするための、透視図法の実践的な装置という役割を担っている。

(『半透明の美学』岩波書店 岡田温司著 2010 p6より抜粋)

図1-1 デューラー《横たわる裸婦を描く男》に相当する図版は、フランス語版のWikipediaから拝借。

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Par Albrecht DürerJean-Jacques MILAN 00:00, 23 September 2005 (UTC), Domaine public, Lien

そういえば、デッサンスケール、使ったことあるわ…