知らないでいい

そんな風には思わないでおこう、と、
つとめて自分に言い聞かせている。

けっこう長い間、経済のこと、政治のこと、もろもろ、
自分で勝手に「知らないでいいこと」に分類して、
目をつむり、耳を塞いできた。

たくさんあふれる情報のうちから何を摂取するか、
選んでいるつもりだったのかもしれない。

でも、すこし知ろうとするだけでも、
世界はいままでと違った相貌を見せるし、
理由もなく「知らないでいい」なんて決めつけると、
なにより自分が損をする。

難しいことだけれど、
「知らないでいい」という内なる声が聞こえたら、
せめて「知っててもいいんじゃない」と思い直す。

まずは知らずしらずのうちに下している
「知らないでいい」という判断そのものに気づくように、
注意深く耳を澄ませる。

うまくいくかなぁ。
意外と「知らないでいい」と遮断してしまっていることって、多い。