やけに輪郭のはっきり見える光だったので、海にでかける。

須磨の海岸は、ワカモノであふれかえっていて、
地元の海、というより、大阪の繁華街みたいで、
気分が悪くなってすぐに引き返す。

空と海の広さに、
ゆったりと身を預けたい、なんてのぞみは、
とうていかなえられるような場所じゃなかった。

子どものころ家族で遊びに来たこの海は、
にぎやかだったけど、もっとおおらかで落ち着いていた。

もうあのころとは違うんだ。