帰りに六本木に立ち寄った。混雑がひどかったために森美術館の展示は見送って、ミッドタウンに足を運ぶ。

少し歩いただけでだいたいのところがわかったので、その界隈までフラフラと足をのばすと、どこからともなく、太鼓の音がきこえてきた。

音の出どころは、少し遅めの盆踊りだった。ミッドタウンから、ほんの一筋入ったところ。飲食店やら商店の並ぶ街路の一角で、地元のひとがたくさん、浴衣で踊っていた。

そのにぎわいにほっとしたのと同時に、文化っていったい何だろうな、ということを考えさせられた。

商業と抱き合わせの文化施設と、地域の生活に根ざした祭りと。ほんの一筋道を隔てただけの場所で”文化”と呼ばれうるものの両端に接し、そのコントラストに目眩を覚える。

文化っていったい何だろうな