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情緒・感情は批判力をもちうる。

 感情や情緒は行為である。それは世界の中にあって世界を作り変える。まだないものを先取りし、この先取りによってすでに世界の外に出る。外に出ることでいまの生活世界を批判する。
(『精神の政治学―作る精神とは何か (Fukutake Books)』今村仁司 福武書店 1989 p90より抜粋)

すごい作品と出会うと、こんなに自由で良いんだ、ということを思い知らされる。そして、それらの作品は、既存の枠をやすやすと越え出る奔放さを備えている。

いや、ことの順序が違うな。

それら作品を前にし、その奔放さに触れることによってはじめて、自分たちがとらわれている枠が認識される。

事前に自明な枠があるのではない。

作品に出会ってはじめて、自分がとらわれている枠が認識できるのだから、枠の出現は後だ。

だから、何かに対する批判そのものが目的である作品よりもむしろ、
ふわっと越え出てしまった作品にこそ、強い批判性を感じる。

この文章を読んで、そういうことを思い出した。
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