ひとと話しているとき、
一人称に、そのひとの自己認識を垣間見るのがおもしろい。

一見おとなしそうなひとが、俺と言うのに驚いたり、
会社の社長さんが、僕と言っているのを素朴に感じたり、
おいら、なんて、かわいらしい表現をするひともいる。
あと、学者御用達の「小生」。

ふるくからの友人には、わしとかオレと言う女性もあるから、
一人称が豊富な日本語って本当におもしろい。

わたしは、わたし、か、うち、を使う。
そして、俺ということばの屹立した感じ、どうもなじめなくて、
どうしても、僕、わたし、を使うひとのほうを親しく感じてしまう。

ことばってほんまに不思議やね。