仲秋の名月。

雨上がりの空は、しんと澄んでいて、
ひらけたところで月を見上げてから帰ろうと思っていたら、
ともだちが、おだんごを持って作業場に顔を出してくれた。

扉をあけたら、ちょうど良い位置に月がお目見え。
ベランダわきに腰をかけ、
すこしいびつな月の高らかに輝くさまを見上げて、お月見。

遠くの星のかすかなきらめきまで届いていたから、
これから転がり落ちるように、気温が下がる。

気がついたら、過ぎた季節をふりかえるところまで来ているんだ。