「オポチュニティーの神様のひげをつかまなあかん。」

電話口で母がそう言う。
「オポチュニティーの神様にはひげがあって、そのひげを正面からぐっとつかまなあかん。」のだと。

「正面からじゃないとあかんの?」と聞き返すと、「うん」と母。
オポチュニティーの神様のひげ…。おかん、突然かわいらしく攻めてきたな…。
「誰が言ってたん?」と尋ねると、「昔、英語の先生が。」と。

おそるおそる尋ねてみる。
「(仕事先の)社長さんにもひげがあるけど…。」

「つかまなあかん。」